2022.12.06
大学生が選んだ就職先人気企業ランキング2022【夏】(2024卒就活前半戦調査)を発表しました
《伊藤忠商事がグランドスラム(4冠)達成》
株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース(本社:東京都文京区、代表取締役社長:筒井智之)は、2024年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に「就職先人気企業ランキング調査」を実施しました。当社の調査する「大学生が選んだ就職先人気企業ランキング」は1978年の調査開始以来46年度目を数えます。
新型コロナウイルス感染拡大からの経済活動再開、資源価格高騰、円安など、企業を取り巻く環境が大きく変化する中で、学生の意識はどう変わっているのか。夏(24卒就活前半戦)、春(24卒就活後半戦)の2回に分けて学生の意識を読み解きます。今回は就職・採用戦線プレシーズンの2022年夏(24卒就活前半戦)ランキングをお届けします。
◆調査結果トピックス
新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時後退した企業の採用意欲は復活し、就活・採用戦線は再び学生優位の環境へと戻りつつあります。経済活動の再開、ウクライナ情勢の緊迫に伴う資源価格高騰、急速に進んだ円安など企業を取り巻く環境が大きく変化する中、文理男女ともに好業績の大手企業に人気が集まり、学生の安定志向が目立つ結果となりました。
◆文系男子ランキング 上位20社
総合商社が上位独占
伊藤忠商事が4年連続1位
伊藤忠商事が4年連続で1位となったほか、文理男女全ての調査対象で首位となり4冠を達成しました。文系男子ランキングは、次いで三菱商事(2位)、住友商事(3位)、丸紅(4位)、三井物産(5位)と総合商社がトップ5を独占しました。総合商社は、資源高や円安といった追い風に加え、2010年代の「資源バブル」以降に育成してきた非資源分野が収益を下支えし、業績は絶好調。利益は歴史的な高水準となっており、大手5社中4社が過去最高益を更新する見込みです。好業績に加え、幅広い事業領域で活躍する商社パーソンへの学生の憧れは根強く、引き続き人気の高さを見せつけました。
大手金融機関は、東京海上日動火災保険(6位)、三井住友海上火災保険(7位)、日本生命保険(8位)、大和証券グループ(9位)、損害保険ジャパン(10位)とトップ10に5社ランクインしました。メガ損保3社がそろい踏みとなった損害保険業界は、新型コロナの感染拡大はもとより、自然災害の多発化・激甚化、気候変動やサイバーリスクなど社会的課題が深刻化しており、学生の関心が高まっています。加えて、各社とも早期から業界理解を深めるプログラムを提供しており学生に人気が浸透したようです。
総じて円安やコロナ禍からのリベンジ消費を捉え好業績の大手企業に学生の人気が集中する、安定志向がうかがえる結果となりました。
◆理系男子ランキング 上位20社
総合商社、不動産が上位に
伊藤忠商事が初の首位
好業績企業に人気の集まる構図は理系男子も同様です。トップ10には、総合商社、不動産デベロッパー、IT情報系大手がランクインしました。
総合商社は毎年一定数の理系学生を採用しており、好業績に加えて幅広い事業領域で理系の活躍する場が広がっていることが学生にも浸透しており、伊藤忠商事が1位、三菱商事が2位と総合商社のワンツーフィニッシュとなりました。
大型オフィスビルの新規稼働、商業施設やホテル事業の収益の改善により業績が好調な不動産デベロッパーの人気も顕著です。三井不動産(3位)、森ビル(4位)、三菱地所(5位)、NTT都市開発(6位)と4社がトップ10に入りました。不動産デベロッパーは各社DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みも積極的に進めており、建築系学生に限らず広く理系学生の人気を集めています。
デジタル投資の拡大を背景に業績が好調なIT・情報系大手も引き続き人気です。金融向けのシステム構築が好調だったほか、円安効果で海外子会社の利益も好調で、4~9月期としては2年連続で最高益を更新した野村総合研究所(7位)をはじめ、NTTデータ(9位)、Sky(10位)がランクインしました。
このほか、大手金融機関ではビッグデータを活用して課題解決をはかる「RisTech」に取り組む三井住友海上火災保険(8位)がトップ10に入りました。
◆文系女子 上位20社
女性活躍推進積極企業が上位に
伊藤忠商事が1位に
総合商社の強さは文系女子においても際立っています。1位の伊藤忠商事はじめ、三菱商事(2位)、住友商事(7位)、丸紅(9位)、三井物産(10位)と、文系男子同様総合商社が5社トップ10にランクインしました。
1位の伊藤忠商事は、新卒採用における女性比率の数値目標を掲げ、22年度入社は目標を上回る31.8%となりました。昨年「女性活躍推進委員会」を新設しており、女性活躍推進に知見の豊富な社外取締役を委員長に任命し、一丸となって女性の活躍の後押しを進めていることも好感されたようです。
伝統的に女性採用比率の高い大手金融機関は、3位の東京海上日動火災保険をはじめ、三井住友海上火災保険(4位)、三菱UFJ銀行(8位)とトップ10に3社ランクインしました。文系女子は女性が長く働きやすい環境や制度、活用実績を重視する傾向が強く、この点で大手金融機関は伝統的に女性の採用数が多く、ライフステージの変化に応じて仕事と私生活を両立させやすい制度の利用実績や、制度を活用しながらキャリア形成して活躍する先輩社員のロールモデルが豊富です。
このほか、新たに「ESG・ダイバーシティ推進部」を設置し、女性管理職比率は課長層で35%、部長層で31%を誇るベネッセコーポレーションが5位、出版業界トップの講談社が6位となりました。
◆理系女子 上位20社
商社、不動産、食品が人気
伊藤忠商事が初の1位
伊藤忠商事が1位、住友商事が8位とトップ10に総合商社が2社入り、文理男女共通で総合商社人気の高さが目立ちました。
理系男子同様、話題性のある再開発案件に事欠かない不動産デベロッパーも人気です。森ビル(2位)、三菱地所(3位)、NTT都市開発(7位)、三井不動産(9位)とトップ10に4社ランクインしました。3位の三菱地所は、DX推進部に所属する現場社員の視点から、未来への洞察を語るホームページ内のコンテンツも学生に好評で、グループ会社を含む全社員を対象にDX人財育成プログラム「MEDiA(MEC Digital Academy)」の開設を発表するなど、積極的な取り組みも理系学生に評価されていると思われます。
食品関連メーカーは機械・電気系からバイオまで、幅広く理系学生の専攻を生かせる業界として意識されています。サントリーグループ(4位)、明治グループ(明治・Meiji Seikaファルマ)(5位)、ロッテ(10位)が3社トップ10に入りました。
このほか、女性活躍推進に四半世紀以上の歴史を持つベネッセコーポレーションが6位となりました。
●プレスリリースの詳細はこちらをご覧ください
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000053461.html
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●調査概要
2022年【夏】(2024卒就活前半戦調査)
大学生が選んだ就職先人気企業ランキング
◆調査対象
ダイヤモンド就活ナビ2024に会員登録している、就職活動中の大学3年生と大学院1年生
文系:国公立大学90大学 私立大学24大学とその大学院生
理系:国公立大学93大学 私立大学20大学とその大学院生
◆有効回答 3,701名
◆調査期間 2022年5月21日~10月11日
◆調査方法
メールと手渡しによるアンケート方式
回答方法はインターネット・イベントでの回収を併用
就職希望企業先を志望順に8社まで記入
1位企業=5ポイント、2位企業=4ポイント、3位企業=3ポイント、4位企業=2ポイント、
5位以下は1ポイントで加重集計し、ポイントの多い順にランキングを作成。
●すべての公表順位はこちらからダウンロードいただけます
文系男子200位、理系男子100位、文系女子150位、理系女子50位
https://www.diamondhr.co.jp/news-form/?popular_id=1115